oViceは新しい働き方の可能性や生産性について模索するイベント「ovice Summit 2023」を、2023年9月14日(木)にリアル3会場(東京・大阪・福岡)とバーチャル会場をつなぐハイブリッド形式で開催しました。
そのなかで、「“新しい働き方”に対応した『ovice』の新機能と今後の展望」というテーマで、oviceの開発の方向性などをCEOのジョンから発表しました。
この記事では同発表内容をベースに、oviceのこれまでのサービスの動向と、今後予定しているプロダクトのアップデートやその背景について紹介します。
oViceは2020年8月のサービスリリース以降、リモートワークの需要拡大の波に乗り、サービスを成長させてきました。その後新型コロナウイルスの感染が収束に向かい、オフィス出社とリモートワークが混在する状況に変化するなかで、oviceに対する需要も大きく変化しています。
そのような状況のなかで、多くのユーザーの方々と意見交換した結果、多くの企業が人材確保や生産性向上に課題を感じていることがわかりました。
そうした課題を解決するため、今後はどこにいても全員が集まるスペースがあり、空間の垣根を超えて働く人々が活発にコミュニケーションできる「空間DX」に重点を置いた開発を行っていきます。
家でも、本社オフィスでも、地方の支店からでも、物理的な制約をなくすことであらゆる場所のあらゆる人をつなぎ、多様な人たちが集まる強いチーム作りができる環境を整えていきます。
また、「リモートワークで生産性が下がる」といった議論にも注目し、生産性を上げるために上記のような物理的な距離によるギャップを取り払ったり、生産性向上のための機能を開発していく予定です。
oviceのこれまでの活用事例やユーザーへのヒアリングから、リモートワークを取り入れた直後は、これまでと違う業務の進め方に慣れるため、一定の期間が必要になり、その際に「生産性が落ちた」と感じる企業が多い傾向にあると考えています。
しかしその期間を先行投資ととらえリモートワークを継続した企業は、オフィス面積削減など固定費を削減できたり、さまざまな場所から必要なスキルを持つ人材を採用したりできています。このような「先行投資期間」における生産性の低下をできる限り軽減・早期に脱するとともに、組織の生産性を維持・向上させる機能を開発していきます。
今後はoviceを組織に関わる全ての情報が集まるハブとし、より多くの人が集まりやすい環境を整えていきたいと考えています。
具体的には、以下の4つの観点で新機能の開発やアップデートを行っていきます。
働き方改革の一環でフリーアドレスを導入している企業での「誰がどこにいるかわからない」といった課題を解消するため、事前に座席予約ができる「座席予約ソケット」を開発し、近日中に公開する予定です。
oviceのレイアウトを実際のオフィスのレイアウトと同じにして利用することで、リモートで勤務している人でもリアルのオフィスでは誰がどこにいてその人がどんな状態にあるのかを把握できます。同時に、リアルで出社している人は、リアルのオフィスで誰がどこに座っているのかを、oviceのアバターを通じて一目で分かるようになります。
この機能により事前に席を予約できるため出社しても「座席がない」といった問題が解消されることにくわえ、話しかけたい相手の所在地を把握でき、oviceという空間を活用してオンライン・オフラインのいずれであってもすぐに話しかけられます。
フリーアドレスに関する課題の調査結果:
oVice株式会社プレスリリース 【フリーアドレスの効果と課題を調査】7割以上がコロナ禍以降フリーアドレスを導入するも、社員の半数以上が「誰がどこにいるかわからない」「座席が足りない」と回答
また、来訪された方がovice上で会社の受付を済ませることができる「レセプション機能(仮)」を開発しています。
まず、招待状をovice上で作成し、来訪される方に事前に送ります。来訪者が入館時にその招待番号を入力することで、その方がoviceに入室される場合でもリアルなオフィスに訪問する場合でも、ovice上で通知を受け取ることができます。
これにより来訪者を一元管理することができます。oviceに入る際にも実際のオフィスに入館する際にも同じ手続きで入館することが可能です。
リアルなオフィスでは、資料を集約したキャビネットやコピー機を設置したり、出社している上長に直接稟議の相談をすることができます。oviceでも同様に、さまざまなワークフローがスムーズに進行できるよう、いま業務で使われている様々な機能をovice内に組み込むことで、格段に利便性が向上すると考え、さまざまなツールと連携できるようAPIを公開します。
「Notification API」では、さまざまなツールと連携することで、ovice上に通知が飛び、そこで必要な手続きができるようになります。
これにより、例えば稟議が上がった際にoviceに通知が飛び、それをovice上で承認まで完結するといったことが可能になります。Slackなどのチャットツールと連携すれば、そこに来たメッセージをovice上で確認・返信することも可能になります。
また、現在の状態を可視化できる「Status API(仮)」も提供予定です。現在ovice上では、「応対可」「作業中」等をアバターリングの色で表示することができることに加え、Teamsのステータス連携を使用するとアバターの右上に現在のステータスを表示させることができるようになります。
APIを利用すれば、業種・業態に合わせて必要な各種システムと連携させることが可能となります。例えばコールセンター等では「架電中」など、その企業独自のステータスをアバター上に表示させられます。
このように、柔軟なシステム連携により、よりシームレスなワークフローをovice上で構築できる環境を整えていきます。
ovice上で使えるさまざまなオブジェクトに関して、これまでに多くのご要望をいただいていました。そうした個々の企業の声に柔軟に、より素早くこたえるため、独自の機能を備えたオブジェクトをユーザーが開発できる「Custom Object(仮)」機能も開発中です。
これにより、会議の文字起こしやAIを活用した議事録作成、同時翻訳などを組み込んだオブジェクトを開発することが可能になります。
oVice社でも、この機能を用いた検証を行い、会議の文字起こし機能と、それらを同時翻訳する機能、会議終了後に文字起こしを元にAIを使用して議事録を作成する機能を備えたオブジェクトを試験的に開発し、社内で活用しています。
さまざまな情報が集まる場としての環境を提供し、人のつながりやコミュニケーションを促進できるような、oviceスペースを充実させるサービス連携にも力を入れていきます。
例えば、お茶を飲みながら新聞を読み、ニュースをきっかけに仲間と会話をする光景は、オフィスの日常の一部でした。
こうした体験をオンラインで可能にするのが、日本経済新聞社や日刊工業新聞社、Business Insider Japanなどのメディアを運営するメディアジーン社とoViceの連携です。オブジェクトに近づくだけでその日のニュースが表示されれば、共通の話題で仲間とovice上で会話することが可能になります。
また、BGMを聞きながらリラックスしたり集中しながら仕事ができる環境作りをするため、デラ社と連携してovice上でリラックス効果や集中効果のあるBGMを流せるような仕組みを整えていきます。
AIを活用した議事録や翻訳に関しては、オルツ*社と連携してより精度の高いAI議事録や翻訳が提供できる環境を整えていきます。
*:株式会社オルツとのサービス連携に関してのプレスリリース。
oVice株式会社プレスリリース oVice、オルツと連携バーチャルオフィスとリアルタイム音声認識・翻訳・合成で働く時間のDXを加速
oviceはこれからも、「空間DX」を通じて快適な働く環境を提供するための新機能開発やアップデートを行っていきます。ユーザーの皆さまからの声をもとにさらなる改良を行っていきますので、ぜひ積極的に声をお寄せください。
また、ovice Ecosystemのさらなる充実を目指し、oviceとの協業を希望される企業も引き続き募集していきますので、ご検討ください。
ovice Summit 2023で発表したoviceが今後提供する予定のサービスのイメージは、動画でも公開中です。
ovice Summit2023 アーカイブ動画は、以下リンク先フォームよりお申込みいただくことで視聴可能となります。ぜひご検討ください。
ovice Summit2023-アーカイブ配信視聴 お申込みフォーム-
▼トークセッションについては以下のブログで紹介しています。ぜひ合わせてご覧ください。
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