株式会社OKIソフトウェア(公式サイト:https://www.oki-osk.jp/)
埼玉県蕨市に本社を置く沖電気工業の子会社で、OKIグループの情報・通信システムのソフトウェア開発、社内ITシステムの開発・運用などを行う企業である。
全国に12拠点を有する、従業員数1,212名の株式会社OKIソフトウェアでは、プロジェクトの打ち合わせや日常的なコミュニケーションにoviceを活用しています。今回は、DX・新事業推進統括部、総務部、九州と北陸のそれぞれの開発拠点の皆さまにお話を伺いました。
橋爪(DX・新事業推進統括部):
当社では、oviceを活用しながらのハイブリッドワークの形態を採用しています。出社比率はそれぞれの部門で定めており、例えば本社総務部の場合は2割程度が常に出社しています。
全国に12拠点、1200人以上の開発者が全国に散らばって、それぞれ地域に密着したお客様に向けてソフトウェアを開発・提供しています。oviceを使って、拠点が分かれた従業員同士のコミュニケーションが実現する環境を整備しています。
現状は各拠点ごと、部門内でのコミュニケーションに主にoviceを活用しています。
橋爪(DX・新事業推進統括部):
親会社の沖電気工業では、イノベーションが日常的に起こるような会社にしていこう、というようなビジョンを持っています。そのために様々な社内の文化改革を行っていますが、子会社である私達OKIソフトウェアでも、それをそのまま倣うだけではなく、達成するためにできる工夫というものを考えて行動に移しています。
oviceの導入以外にもいろいろなことをしていますが、イノベーションのためにはやはり、社内コミュニケーションの活性化が絶対に必要だという認識があります。
橋爪(DX・新事業推進統括部):
DX・新事業推進統括部の部門では朝出社のタイミングで全員oviceに入室しています。チャットで言葉を交わすことも多いですね。打ち合わせは社内標準の会議ツールであるTeamsを使うことも多いのですが、時々気分転換にoviceを打ち合わせ場所にしています。あとはTeamsの障害が起きている際にも助けられています。
開発拠点・総務部ではまた異なった活用シーンがありますので、後段でご紹介します。
橋爪(DX・新事業推進統括部):
左上にエントランスがあり、こちらは季節によって飾りつけを変えています。各拠点の座席を明示し、入室後はそこに着席いただくようなデザインです。
当社の各拠点は日本全国に点在していますので、そのように物理的に離れているメンバーが集まっていることが可視化できるというところに感激を覚えます。
石原(九州支社):
拠点により細かな運用は異なります。九州支社の状況をご紹介すると、技術者が45名在席しているのですが、30人くらいが出社している状況です。自宅から勤務するメンバーとのコミュニケーションがovice活用の目的となりますので、自宅から勤務する場合は、常時ログインするように部内に向けて説明しています。
盛田(通信ソリューション第四グループ 北陸):
私のところは開発プロジェクトを担当しておりまして、OKIソフトウェアの社員と協力会社さんと、半数半数で構成されるチームで業務を進行していきます。
社員だけの打ち合わせだとTeamsで十分だと感じていましたが、協力会社さんと日常的なコミュニケーションを取ろうとした場合、ライセンスの関係で協力会社さんからの通話発信が不可であったりといったところに不都合を感じていました。
実際に協力会社さんと日常的なコミュニケーションにoviceを使ってみるとこうした問題がなかったので、ちょっとした確認に使いやすいなと気付き、活用しています。このような点を含めて、メンバーにも説明して使うよう促しています。
竹本(総務部):
はい。毎年、全国各地に配属された新人を一か所に集め、オンライン上で新人フォローアップ懇親会を開催しています。定着支援の一つとして行われているもので、今回は2022年入社である30数名が参加しています。
当社は全国に拠点があるため、同期と顔を合わせる機会もあまり多くありません。そうした中で、わからないこと、困ってること、あるいは成長が実感できないといった悩みのような、多くの新人が抱く思いを共有する場を設けています。2023年2月に開催した、2022年入社を対象とする第2回目の新人フォローアップ懇親会に、oviceを活用しました。
Teamsでの開催も検討したのですが、全員での「ワイガヤ」が実現しないなと…そのような課題感がありました。
Teamsの場合は、発言が全ての参加者に届く仕組み上、会話に参加する全員がある一つの話題について話をしなければなりません。グループ分けも可能ですが、グループ作成のための手間は小さくないと感じました。
oviceの場合は、大きな会場の中で、メンバーがどこにいるかが分かり、話したいメンバーで自由にグループを作って話せます。たとえば、あちらにいってこの話の続きをしましょうというような行動もとれます。
あとはやはり背景が豊富で、楽しい雰囲気を作り出せるのも優れていると思います。懇親会ですので、「楽しい」時間を過ごしてほしいと思っていましたのでそのニーズにもoviceは合致していました。
会場は普段使っているスペースのレイアウトを一部変更して開催しています。面白かったのは、参加者の皆さんが総務の座席から一番離れたところで輪を作っていたところですね。聞かれたくない話を何かしているんだろうな、とその様子からなんとなく想像してしまいました(笑)
参加者からは、一つの輪に人が多すぎて話しにくかった、という感想もいただいたので、1グループ何人までといった目安を設定してあげてもいいのかもしれません。
竹本(総務部):
oviceにアバターで入室することで、「ちょっと話しかけてみようかな」と思った際に声をかけやすくなったと思います。
「コミュニケーションを取るタイミングがわからない」というのは、リモートワークが始まってから社内でよく見られる悩みです。どんなタイミングで声をかけたらいいかわかるのは、関係性のある場合に限られると思います。
実は総務部門の場合、顔ぶれがあまり変わらないので、こうした課題感は大きくないと思います。一方で他の部門・部署では、やはりいろんな年代の人がいて、関係性の濃い・薄いもあり、「いつ」「どうやって」声をかけるかが難しいことも非常に理解しています。oviceは、こうした状況を解決してくれていると思っています。
橋爪(DX・新事業推進統括部):
私は、リアルでは自分から人に話しかけたりするのが結構好きなのですが、オンラインとなると、自分から積極的に話しかけることはできず、チャットに頼りがちでした。oviceを導入してから、意外と話しかけてくれる人が多いことに驚きを感じました。oviceの「肩ポン」や、本当に「ちょっといいですか」って、定時後の終業前のちょっとした時間に雑談をしてくれて。oviceを使うことで、オンラインでも私とちょっとした会話をしたいと思ってくれる人がいるってことが知れて良かったです。
ーなるほど、oviceがなかったら、そのコミュニケーションもなかったということですね。
橋爪(DX・新事業推進統括部):
Teamsであればわざわざコンタクトをとらないだろうなというレベルの話も、oviceであればなぜか話しかける気持ちになることが理由かなと思いました。これがTeamsとoviceの大きな違いだと思っています。
石原(九州支社):
何気ない会話って、チャットだとしづらいですね。我々の部門も朝oviceに入室していますので、音声で挨拶をして、その流れでちょっとした雑談をするというのはよく起こります。
あとはやっぱり、チャットだと文字だけなので、伝えたいことがうまく伝わらないと感じることがあります。oviceであれば、「ちょっと今、話したいんだけど…」というような声かけがしやすく、文字にしにくい内容も伝えやすいと感じています。
盛田(通信ソリューション第四グループ 北陸):
協力会社さんが何か困っていないかな?や、日常的な会話など、こちらからまめにコンタクトはするのですが、やはりそれでも不十分なこともあります。何か抱え込んでらっしゃるようだけれども良いタイミングでそのボトルネックを聞き出せないなどもありますよね。
それが、oviceで一緒に仕事をするようになり、アバターで可視化されていることで、ぐっと話しかけやすくなりました。お互いに「これどうしたらいいのか、今聞いていいのか」というモヤモヤとした気持ちも、悩む時間も解消されて生産性の向上につながっていると感じています。
盛田(通信ソリューション第四グループ 北陸):
Teamsだとやはりご自分たちから声かけができなかったところ、oviceでこの事態が解消されて、とても仕事がやりやすくなったそうです。
橋爪(DX・新事業推進統括部):
部門間で情報をやり取りする、という点において、まだまだ高められる部分があると感じています。
例えばいま、何か相談したいことや悩み、ちょっとした何かを聞きたい場合に、自分の所属するチームのメンバーには相談ができていると思います。しかしそれでも解決しなかった場合、そこからさらに一歩踏み込んで、自分の部門以外の人にも相談してみようというアクションをとりやすい雰囲気を強めたいです。
部門の垣根を超えて何かその課題を解決できるような手段が持てれば、さらに一層、いろいろな物事に対してスピードもアップしていけると考えています。
そこで、oviceのなかに「お困りごと掲示板」というものを立ち上げました。誰でも書き込みができる掲示板として運用し、その時必要とする知識を持っている方と出会うことを意図した取り組みです。
橋爪(DX・新事業推進統括部):
そうです。我々はソフトウェアの開発会社です。そして1000名を超える技術者が所属しています。
ある部門の方が必要としている技術は、もしかしたら、同じ会社内の別の部門で実はもう既にやったことがあるものだというケースもあり得ます。
1000人以上のナレッジが今社内にはあるということなので、そこの横の連携がうまくいけば、間違いなく企業にとって良いインパクトがもたらされると考えています。ですので、横方向に部門で連携することを、もっとスピード感を持って確固たるものとして実現していきたいと、いま強く考えています。
また「雑談広場」を設けて、部門に関係なく会話のきっかけをつくり、ナレッジの共有を促進するような仕組みも用意しています。これらの取り組みをますます盛り上げていきたいです。
盛田(通信ソリューション第四グループ 北陸):
現場でもまさにその横連携の必要性を感じさせられています。例えば私が今携わっている所の取り組みですが、横浜の事務所のメンバーが似たような案件に取り組んでいるということがあるわけです。こうしたところとは、定期的に情報交換をしています。
oviceでは、過去同じ拠点で働いていたメンバーとも気軽に再会できるので、そうした使い方にも期待しています。
松山(DX・新事業推進統括部):
今、Teamsがあればいいと判断してoviceを使っていない部門もあります。会話ができて画面共有ができて…という特徴からは、確かにTeamsとoviceの違いがわからないかもしれません。しかし、oviceにはTeamsにはない体験がありますよね。これに気付いてもらえるよう、社内イベント開催等を通じてはたらきかけていきたいです。
山田(DX・新事業推進統括部):
各事業所オフィスでの作業風景がリアルタイムで見えたり、定刻にチャイムやBGMが流れたり…、そういう「同じ時間を過ごしていることが感じられる仕掛け」をoviceでは実現できそうなので、やってみたいと考えています。