NECソリューションイノベータ株式会社(公式サイト:https://www.nec-solutioninnovators.co.jp/)
NECグループのシステムインテグレーター。2014年に7社が統合する形で社名変更をした。合計1万3000人の社員が所属する。7割の社員がリモートワークを行っており、コロナ以前から盛んだった社員同士の交流機会を、オンライン上でも数多く行っている。
「社員が会社の力の根源」という考えのもと、コロナ禍でも社員間の交流機会を盛んに行うNECソリューションイノベータ株式会社。2021年からeSports大会を開催していますが、2022年は+αの要素を足してeSportsに興味がない人でも参加しやすくなるよう工夫をこらしたそうです。
今回は2日間のイベント全体で累計5,100人、そのうちovice会場にも累計1,700人に足を運んでいただいたという、大規模イベントの運営について聞いてきました。
鈴木:
弊社は2014年に合計7社の統合を経験しており、また地域横断の部署も多くなっています。元々、コロナが流行する前から球技大会や飲み会などは盛んに行われていて、社員同士の業務外の交流は活発でした。
しかしコロナをきっかけにそういった機会が減ってしまい、なんとかしなくてはいけないと考えていました。そこで、全社員の交流の機会として、2021年からeSportsの大会を開くなど、オンラインイベントを設けるようにしたのです。
鈴木:
弊社は、自社製品を持つような性質ではないので、「社員が会社の力の根源」という考えがあります。なので、社員間のコミュニケーションを重要視しています。
今回のイベントのテーマは「多様性と一体感」でした。さまざまなバックグラウンドを持つ社員が、一体感を感じられるようなものにしたいと考えていました。
鈴木:
eSportsが好きな人が多くいますので、2021年は参加者からポジティブな感想をいただきました。一方で、eSportsにあまり興味のない方にとっては参加しづらいものだったように思っていました。
そこで、2022年の開催では「eSports +α」で多くのコンテンツを用意しました。具体的には、
といったものです。eSportsに興味がない方も楽しめるように、という意図です。子ども向けのコンテンツも用意していたので、ご家族での参加もありました。
鈴木:
はい。「eSportsに興味はなかったけど、謎解きが楽しそうだから参加した」「家族に会社についてわかってもらえてよかった」など好評でした。
イベントのコンセプト通り、多様な楽しみ方を実現できたのではないかと思っています。
阪口:
こだわって作りましたが、全般的にスムーズにいきました。oviceの管理画面がわかりやすく、直感的にオブジェクトを配置できました。
阪口:
oviceの会議室はとても役に立ちました。eSportsはチーム戦だったのですが、各チームとのコミュニケーションはクローズドで行う必要があります。入室したユーザー以外には声が聞こえない会議室は本当に便利だと思いました。
例えば「何時からゲームを開始してください」や「次のゲームはどこどこへ移動してください」など、スタッフから選手に伝達事項が多くありました。全部で144チームあり、500以上試合があったものですから、全体アナウンスでは運営に支障があります。
前回の大会では、個別に伝えなければならない事項はZoomを使って行っていたのですが、そうなるとかなりの数のPCを準備しなくてはいけませんでした。oviceなら同一空間にいながら、個室のような会議室に入ってやりとりができます。このような選手とのコミュニケーションが可能であることは、運営上非常にありがたかったです。
阪口:
参加者の人数も多く、それぞれ異なるコンテンツを目的に来場される前提で、全部で8階建てのバーチャル空間(バーチャルビル)をご用意していましたので、参加者への案内が大事でした。こうした前提のもと、「掲示板」の機能はかなり便利でした。参加者に向けてのアナウンスですから、管理者権限を持つアカウントだけが編集できる設定にできるのも使いやすかったです。
あとは、「画像スペースオブジェクト」を使えば、空間に自由に画像を配置できるので、謎解きのコンテンツで役に立ちました。
鈴木:
おっしゃる通りで、今はリモートワークなので、「今度こういうイベントがあるらしいよ」という口コミでの広がりは期待できませんでした。全社通知のオンライン掲示板も、通常事務連絡の確認しかしない、という方も少なくないんですよね。
なので、全社員1.3万人を対象に、ブログのような内容のメールを、5,6回送りました。
また、一方的に「参加しませんか?」とコミュニケーションをとるのではなく、「こういうイベントをやるのですが、どの芸人さんを呼びたいですか?」とアイデアを募る形にすることで、「自分も作る側」として参加いただきました。
結果、芸人投票にも数多くリアクションがありましたし、開催期間中や開催後には感謝のメールもいただいて、うれしかったですね。
鈴木:
今回は、eSportsに加えてさまざまなコンテンツを展開しましたが、すべてを1つの空間(バーチャルビル)で行ったことで、狙いとしていた「多様性と一体感」の醸成が達成できたと考えています。また「参加者に楽しんでもらう」こともしっかり実現できてよかったなと思っています。
ログインした時に、まるで人が集まっているかのような光景が目に入るのもとても良かったと印象に残っています。
一方で、オンラインのイベントやコミュニケーションがリアルとまったく同じ体験であるべきかというと、個人的にはそうではないと考えています。オンラインでは、参加者のロケーションが自由になります。今後も、オンラインとオフライン、目的に応じて組み合わせていく必要があるのではないでしょうか。
また最初にoviceについて説明を受けて、画面上でスペースの画像を見たときと、実際に触ってみたときの感想が、いい意味で大違いでした。自分でアバターを動かして移動し、他の人に近づくと話ができるというのはオンラインでは未体験の感覚でした。社内メンバーも「知っているけど使っていない」という人も多かったと思うのですが、おそらく自分と同じような感想を持ったのではないかなと思います。
鈴木:
今回の利用を知り、他の部署から「うちでもoviceを使ってみたい」という声がいくつか挙がっていました。社内のコミュニケーションにどんどん使っていっていければと思います。 自分の想像の及ぶ範囲では可能と思えないようなことでも、オンラインでは実現することもあると思うので、「まずはやってみる」のが大事かなと。