株式会社ラック(公式サイト:https://www.lac.co.jp/)
仮想空間の展示場「LAC Virtual EXPO」(https://www.lac.co.jp/lp/lac-virtual-expo-entrance/)でサイバーセキュリティに関する様々な領域のサービス情報を提供。24時間365日いつでも、どこからでもアクセスできる。
2023年4月4日、2次元メタバースのoviceを用いた仮想空間の展示場「LAC Virtual EXPO」を開設した株式会社ラック。サイバーセキュリティに関する様々な領域のサービス情報を提供する展示場で、ユーザーは、24時間365日いつでも、どこからでもアクセスできるようになっています。
インタビューを通じて会場オープンまでの道のりと、なぜこのような企画を立てられたのかをご紹介いただきました。
弊社は数多くの商材を展開しており、その数は200にも上ります。また事業部やカテゴリには「どの商材を今売るべき」という考えもありますので、こうしたたくさんの情報を、お客様目線に立った時に、オンラインでどのように整理するべきかについて頭を悩ませてきました。
もちろんLP(ランディングページ)やサービスサイトは用意していますが、こうしたメディアが「点」でしか情報を表現できないことに、不足感を抱いてきました。
この課題を解決する形態として展示会があるとは考えているのですが、展示会も基本、ワンショットのイベントです。年間を通していつでも誰でも24時間365日入れて、弊社の情報を得られる場所が必要だ、と思い至りました。
3Dのメタバースも検討していたのですが、営業のマーケティング部門である我々が自力で仕上げることが難しいので、選択肢から外しました。oviceであればレイアウトの自由さもありますし、設営も手軽です。
レイアウトについては、デザインが得意なメンバーがいたこともあって、心強かったというのもあります。二次元ですけれど、立体的な空間を演出することもできるので、今そのようなデザインで会場を用意しています。
オブジェクトや会議室も好きな場所におけて使いやすいですよね。
我々はサイバーセキュリティの会社ですので、サイバーセキュリティに対して皆さんが抱かれるイメージを表現したいと思っていました。
またどんな空間にするかということについて、実は社内にもアンケートをとっています。圧倒的に「サイバー空間がいい」という回答が多くなっていました。
コンセプトの他にも、スクロールの方向についての意見もいただいて、実際の会場レイアウトに活かしています。ユーザーが入場した場所から、下から上に登っていく形がいいよね、というのもこうした中で決められました。
弊社はサイバーセキュリティで日本初の企業であるということから、インターネット業界では老舗として認知いただいており、同時に「堅い会社」とも思われていることが多いのですが、実態はそうではなくて、ベンチャーみたいなフレキシブルな面もありまして。そういう実態を、この取り組みのインパクトが伝えてくれるのではという考えもありました。
一つの「島」に1商材を配置しているのですが、それぞれの担当部署に何を掲載いただくか決めていただいて、それをoviceのなかでどうやって紹介するか、というのを決めていきました。
デザインも、全体をどうするか決めたら細部を調整していって…と本当に苦労の連続でした。担当した相田さんは本当に大変だったと思います。
oviceの中でどんな表現ができるのかというところは、テスト用の空間を借りて、そこでいろいろ試していましたね。
「画像スペースオブジェクト」を利用してGIFを設置できるところです。動画の冒頭部分をスクリーンに映しています。クリックすると、YouTubeにつながり、全編が視聴できます。
こうした空間にコンテンツを配置することによって、動画を一つ見ていただくだけではなくて、その隣にもまた関連する異なるサービスがあるなということに気付いていただけるようになったと思います。サイバーセキュリティ全般のサービスがあるということを、整理してお伝えできる場所を得られた、と感じています。
あとは掲示板の機能を使って、何があるのかを補足説明できるところも便利だと感じます。
社内からの意見は具体的な提案が多く、簡単ではありませんでしたが(笑)対応しやすかったです。
たとえば、中央の通路がなんだかさみしい雰囲気なのでもう少し飾り立てたほうがよい、といった意見もありましたね。ドローンを飛ばす、中央のステージにもう少し立体感を持たせる、椅子がういている状態を表現…などなど。
実は今回のVirtual EXPOの取り組みが評価され、運営チームは社内の表彰制度である部門優秀賞を獲得しています。今後も、引き続き社内で評価いただけるよう、デザイン含めブラッシュアップしていきます。
oviceのアカウント登録を必須にすると、訪問客にとっては負担が大きく、入場を断念する方がいるかもしれないと懸念しました。
LAC Virtual EXPOの入り口となるページに、oviceのアカウント登録とは異なる登録フォームを用意し、そちらの入力完了後に、LAC Virtual EXPOのoviceに遷移する…というような仕組みを担当者に用意してもらいました。リダイレクトの設定や弊社で使う既存システムとの連動など、この部分もやや骨の折れるステップとなりました。
商材を持つ事業部にそれぞれお話をしに行くのですが、開始当初、きっとネガティブな反応をいただくこともあるだろうなと考えていたのですが、まったくそんなことはなくて。「これをぜひ載せたい」というような前向きな姿勢でコミュニケーションが始まったのが、嬉しかったですし、印象的です。
もちろん最後にご覧いただくのはエンドユーザーさんなのですけれど、こうしたやりとりが社内であったことで、このプロジェクトを進められてよかった、オープンできてよかったという気持ちは強くなりました。
各業界の著名な企業様に足をお運びいただいております。現在のLAC Virtual EXPOのコンセプトは「来場者の皆さまに自由に見ていただく」なのですが、こうした状況もあり、社内からは営業がその場に居たほうがいいのではという意見もいただいています。
お客様の立場に立ってみても、会場内で、説明を受けたいと考えることがあるかもしれません。担当者がいることは助かると思うので、検討しています。
スペシャルエリアというコーナーを設けています。今は2023年7月30日までの期間限定で、「AI」をテーマに、AIとセキュリティのつながりに理解が深まる5つのコンテンツを掲載しています。トピックはそれぞれ、「AI×金融」「AI×営業」「ChatGPT」「デジタル人材育成」「エンジニア向けAI開発研修」です。
過去のウェビナーのアーカイブなども置いて、何度訪問しても得るものがある、そういう空間にしていきたいです。
学生向けの講演会も、ぜひいろんな方に来ていただきたいと考えていますので、この空間を会場に開催しようと計画しています。レイアウトはまた少しアップデートをしようと思っています。
先に話しましたように、この空間はホームページやLP(ランディングページ)、サービスサイトで表現できなかったものを、お客様に届けるための媒体です。外出やコミュニケーションが以前の状態になったからといって、存在意義がなくなってしまう、とは考えていません。
たとえば、リアルと連携させてここにイベントのライブ中継を配信するといった使い方をすれば、お客様がご自身にとって都合の良い場所でコンテンツに参加できるということも考えられますよね。
イベントに限らず、リアルで情報収集をしたいか、オンラインで情報収集をしたいかはお客様によって、またシチュエーションによって異なると思いますので、LAC Virtual EXPOでそうしたお客様のニーズに応えていきたいと思っています。
ご来場いただいた方が、何に反応してくださったのかをもう少し詳細に把握できるようになるといいなと思いますね。より、お客様の役に立てるコンテンツ設計の参考にもなり、会場の活性化にもつながりそうだなと期待しています。
あとは、いろんな会社がLAC Virtual EXPOのような取り組みを始めて、それぞれ連携するようなことができたらとても面白いだろうと想像しています。
仮想空間の展示場「LAC Virtual EXPO」への入り口はこちら!(oVice社以外のサイトにつながります)
➤https://www.lac.co.jp/lp/lac-virtual-expo-entrance/