株式会社銀座クルーズ
首都圏に大型レストランを8店舗展開しており、結婚式や企業の周年イベントなど、大型の宴会を行っていた。コロナ禍をうけ、事業の一部をバーチャル空間でのレストラン展開にシフト。さまざまなコンテンツを提供し、バーチャル空間でより一体感のある宴会を楽しんでもらうため、oViceの使い方を模索しながら商品開発を行っている。
-
ただ単に顔が並んでいるだけのオンライン飲み会に、物足りなさを感じている人は多いのではないでしょうか。長引くコロナ禍で、より多くの方にオンラインで自由な交流を楽しんでもらおうと、バーチャル空間を利用した「oVice宴会」を企画・販売している企業があります。どんなところに課題感を感じ、どのようにオンラインでの飲み会を楽しんでもらおうと考えているのか、話を聞きました。
結婚式や企業の忘年会など、大人数の宴会形式での飲食を提供する当社では、コロナ禍での営業に再起をかける取り組みとして、昨年(2020年)12月に、レストラン会場と自宅などからオンライン会議ツールで宴会に参加してもらう「ハイブリット忘年会」を行いました。
しかし、個人間でのコミュニケーションができないことや、参加している感じがでにくいなどの課題も見られました。また、2021年1月に発令された2回目の緊急事態宣言を受け、今後コロナが収束したとしてもコロナ前の需要には戻らないと考え、別の方法を模索し始めました。
これまでのオンライン飲み会を通して、「空間」の使い方に対する課題感を持っていました。オンライン飲み会は基本的にビデオ会議ツールを使って行いますが、参加者の顔が無機質に並んでいるだけで、同じ空間にいるという楽しみを共有するスタイルにはなっていないと感じていました。
リアルな店舗で行っていた「空間作り」が、oViceなら実現できると考えて導入しました。
当社は宴会を提供するだけでなく、一つの空間にお客さまを集め、料理を含むさまざまなコンテンツを楽しんでもらうことでより一体感のあるパーティーを作り上げています。これまでのオンライン飲み会ではそうした「空間」の要素が欠けており、それが一体感の欠如につながっていると感じていました。
大人数のパーティーでは皆が同じ場所に集まって同じ料理を食べ、交流しているという空気感が非常に重要です。それをoViceで実現したいと考え導入を決めました。
まずどんなものなのか試してみるために、社内の懇親会で利用しました。参加者全員に同じ料理を届けるだけでなく、より楽しい宴会にするために「格付けチェック」メニューを入れ、チームで高級食材を当てるというゲームが楽しめるようにしました。
懇親会では、司会の進行を私(石井さん)が担い、会長挨拶、〇×クイズ、チームに分かれての謎解きゲーム、格付けチェック、締めの社長挨拶を行いました。
ビデオ通話の共有範囲を広げ参加者全員に会長と司会者の顔が見えるようにし、参加者にはアバターで交流してもらいました。会長が乾杯のあいさつを行ったあと、参加者の「乾杯」のかけごえはチャットなどで流してもらうよう工夫しました。
oViceの長所である「レイアウトを一瞬で変えられる」という機能を利用し、背景を○×ゲーム会場に変更。画面共有で問題を出しながら、参加者はアバターで○か×のどちらかに移動してもらい回答してもらいました。他の参加者の動きが分かるので、「何間違えてるんだよ!」というツッコミも入れやすかったのが良いポイントでした。
またレイアウトを一瞬で変更し、今度は各テーブルに分かれて交流してもらいました。謎解きゲームを画面に表示し、チームで答えを話し合ってもらいます。普段あまり接する機会のない社員同士も、チーム戦でのゲームを行うことで自然と会話がはずんでいたようです。
謎解きゲームでチームの一体感が高まったところで、コンテンツのメインである「格付けチェック」に。3種類の牛肉とだし巻き卵を食べ、高級和牛と高級卵を当てるという内容にしました。
各チームA~Cの牛肉を口にした後、チーム内で話し合い。「この牛は固すぎるから違う」、「どちらもおいしいけど噛み応え的にこちらでは?」などと会話しながら盛り上がっていました。
チームで話し合ったら代表者を一人選出。最高級だと思ったアルファベットの部屋に入ります。気になる回答はシェフが発表。シェフが入った部屋が正解となるため、部屋にいる代表者も、それを見守るチームの仲間もドキドキしながらそのひと時を楽しんでいました。
オンライン飲み会は一体感がない、でも対面で合って大人数で食事するのは不安、と感じている方もまだ多いと思います。oViceを使うことで「オンライン」だということを忘れてしまうほど、楽しめる宴会を提供していけるよう、コンテンツやメニュー作りを行っていきたいと考えています。