株式会社梓設計(公式サイト:https://www.azusasekkei.co.jp/)
日本全国及び東南アジアにも事務所をかまえる組織設計事務所。事業拡大とともに社員数も増加し、4年前に羽田へ本社移転。新しい働き方、成長するオフィスを目指し、ワークプレイスのイノベーションを実施中。
完全フリーアドレスの本社オフィスで、在宅勤務(リモートワーク)を取り入れたワークスタイルを実践している株式会社梓設計。「ワンプレートオフィス」のコンセプトのもと、デジタルツインとしてのoviceを運用中です。oviceを使って感じたことなどをお聞きしました。
山口:
2020年に新型コロナウイルス流行に伴い原則在宅勤務(リモートワーク)となり、バーチャルオフィスの必要性を感じました。そこでいくつかのサービスを検討したのですが、oviceが最も簡易的に取り組めると判断し、導入にいたりました。
もちろんウェブ会議ツール・チャットツールは利用しており、「会議」の開催・進行には不便はありません。ただ、あらかじめ設定された場で、決められたメンバーが会話をするので、ちょっと「堅苦しい」コミュニケーションになっていました。
チャットでは打ち解けたコミュニケーションが実現できていると感じていましたが、そんな中「気軽に入れる」「行くと、誰かがいる」という環境が作れそうなoviceに魅力を感じました。
山口:
oviceを使えば、誰がいる・誰がいないという状況が一目でわかるので、声をかけやすいだろうと思いました。
特に管理職は在宅勤務の際にメンバーの状況が見えないことに課題感を抱いていました。oviceを導入した目的の一つに、在宅勤務中の社員とつながる場としての活用があります。
山口:
そうですね、東京の本社オフィスで活用しています。実際のオフィスのレイアウトと同じ背景画像を用意して、oviceに設定しています。
山口:
出社中の社員、在宅勤務中の社員、どちらもoviceに入室し、コミュニケーションをとる場としています。
当社の本社オフィスでは完全フリーアドレスを採用しているので、「自分の部署のメンバーもどこにいるのかわからない」ということも珍しくありません。
ですが、oviceに入室していれば、話しかけたい相手にアバターで近づいて話しかけることができます。
安川:
当社はフリーアドレスかつ在宅勤務可能ではあるのですが、全員が一つの空間にいて業務にあたっている、そういう「ワンプレートオフィス」というコンセプトでワークプレイス・働き方を構築したいと考えています。
こうした構想のもと、物理オフィスの位置情報をデジタルツインとしてのoviceオフィスにアバターの形で表示し、お互いの存在を見えるようにしています。
そして本社オフィスに出社中のメンバーだけでなく、在宅勤務中のメンバーもovice上で一緒に座ることができます。
このように、oviceの活用は、全員が一つの空間に集まる「ワンプレートオフィス」の実現の一つの方法だと捉えています。
伊奈:
作図を担当する我々のチームでは、oviceを短時間のコミュニケーション、ミーティングに使っています。ミーティング用のURL発行のような事前の準備なしに、そこにいる相手をつかまえて、○○さんいいですか?といったふうに会話や意見交換などを開始できるので、それがすごくいいなと思っています。
安川:
仕事中、メンバーとリアルのコミュニケーションの機会を得ることは、実は結構難しいものだと認識しています。なぜかというと、それぞれにいろいろなプロジェクトや担務があって、事務所にいなかったり自席にいなかったりということは普通に起こり得ますから。
そうした中で、「手の空いている時間はoviceにいる」という運用ができれば、話しかけたい相手がいるかどうか、oviceを確認すればいいということになりますよね。広い社内を探す手間も省けますし、話したい相手にアバターを近づければ、すぐに話しかけられます。oviceの大きなメリットだと思います。
伊奈:
そうですね、メンバー全員で活用しています。oviceで朝会をして、そのままアバターをおいたまま業務を進めて、午後にはちょっと息抜きの雑談をして、というような光景が毎日見られます。
少人数でのちょっとした打ち合わせや、分からない部分の質問や業務で使うツールの操作方法の確認といった、短時間で終わるやり取りに使いやすいと感じています。すぐ回答がもらえるし、教えてもらえるので、とても効率もいいです。
oviceを使い慣れていないという気持ちからログインに躊躇する方も世の中にはいると思うのですが…、実際使ってみると、業務上のちょっとした確認事項をスムーズに解消できることに気付くと思います。
伊奈:
周りの方の業務の邪魔にならないように、ということは気を付けています。フリーアドレスですが、いろいろなパターンの座席がありますので、場所を移して会話をすることもあります。
安川:
現状のルールとしては「週一以上出社」で、その他は部門の判断としています。
「どんな時でも出社しなければいけない」や「基本的に出社しなければならない」のような考えはありません。社員が「出社したほうがいい」と判断した時点で出社すれば良いと考えています。
出社することの自分にとってのメリット、そしてチームに対するメリットを踏まえて判断してもらっています。自分とチーム、双方にとって有益であるならば出社しましょうという考え方ですね。
生活に子育てや介護のある方は在宅を選択するケースも少なくありませんが、出社は増加傾向です。
安川:
離れていてもコミュニケーションできるツールはいろいろありますので、それをうまく組み合わせて、皆でコミュニケーションしていくことが大切だと考えています。
そして会社は、社員のコミュニケーションとパフォーマンスのために最適なツールを用意する責任があると思います。
伊奈:
そもそもコミュニケーションが苦手な人もいると思いますが、そういう方に声をかけるということもチームにとって非常に意味があることだと感じています。なので、それができるツールには存在価値があると思っています。
安川:
本社オフィスと在宅だけではなく、各拠点をつなぐ使い方をしていきたいと考えています。九州や沖縄にもある各支社や事務所、そして複数ある海外の拠点のように、ロケーションの異なるすべての社員たちが、「ワンプレートオフィス」であるoviceに集まるようになるといいな、と想像しています。
現時点で、日本とベトナムのメンバーが混成で一緒に一つのミッションに取り組むということも当社では普通にあります。こうした前提のもと、ロケーションの異なるチームやメンバーがoviceの中でつながることができれば、組織内の横のつながりがもっと広がり、もっと強固になると期待しています。