朝日新聞ポッドキャストがメタバースで公開イベント oviceなら「感想をシェアしながら」楽しめる

2023-05-19
利用組織名

株式会社朝日新聞社

取材対象者
メディア事業本部 中島さま、コンテンツ編成本部 杢田さま
利用人数
数百名
企業・イベント概要

第1回は「メタバース」、第2回は「働き方」をテーマにトークイベントと交流会を開催しました。第1回はサンフランシスコ支局長の五十嵐大介記者、第2回は朝日新聞デジタル編集長の伊藤大地氏とサムライト取締役CCOの奥山晶二郎氏を迎えさまざまな観点で議論。朝日新聞ポッドキャストの神田大介チーフパーソナリティがMCを務め、oVice CEOのジョン・セーヒョンも参加しました。

活用のポイント
  • 初めての2Dメタバースを利用したイベント。わくわく感、あたたかい雰囲気、臨場感のある体験に
  • チャット欄での感想書き込みの量が段違いに多く、盛り上がる
  • チャット・リアクションが使えるoviceでは、もしかしたら対面以上に意見を共有しやすいのかもしれないという気付き
  • 運営側にとってはグループ分けがしやすく、参加者にとっては自分の好きなグループに途中で移動できる点もメリット

朝日新聞ポッドキャスト(朝ポキ)は、現在8番組ある朝日新聞社の音声報道ブランドです。多様な話題を取材した記者本人がMCと話すコンテンツを配信しています。

朝ポキでは、2023年1月と2023年3月の2回、oviceを会場にトークセッションと個別交流会からなるイベントを開催。今回はこの2回のイベント開催について、朝日新聞社のご担当者お二人からお話をうかがいました。

oviceで「朝ポキ」公開イベントを二度開催。2Dメタバースならではの臨場感とあたたかさ

ーoviceを使って朝ポキの公開収録を、二度、開催いただきました。きっかけを教えてください。

中島:
朝日新聞ポッドキャストでは、音声でいろんな情報をリスナーさんにお伝えしてきました。この取り組みを通じて、読者が報道をどう受け止めているのかということを知るようになりました。音声配信をすることで、リスナーさんから感想が届いたり、親近感を感じていただいたりということにつながったのです。

そして、朝日新聞が読者の皆さんに近づけるチャンスがあることで、より良い報道の在り方についても理解を深められるように感じています。もっと良い伝え方、報道のクオリティの向上について、新しい解が見つけられるのではという期待があります。

こうした考えから、2022年の終わりにはカジュアルなオンラインイベントを開催するといった試みもしていました。そのような中で、oviceを利用してのイベントを提案いただき、今年(2023年)初めて二次元メタバースでのイベントを試みました。

ーメタバースoviceを体験したご感想をお聞かせください。

杢田:
Web会議ツールとは違って「わくわく感」が一番にありました。イベントで世界中にいらっしゃるリスナーさんとつながれたのが、メタバースならではの体験だと思っています。

中島:
実は最初は、oviceがイベントに向くのか半信半疑だったんです。メタバースというと、自分の体の動きを3Dの空間に再現するものというイメージでした。そのような精緻な再現が生活や仕事にどれくらい必要かというと、個人的にはあまり必要がないだろうという考えでもあったので。

ところが、oviceは2Dでシンプル。情報量が多すぎないから操作が簡単だし、直感的に動けるなと感じました。

ーイベントの様子を教えてください。

杢田:
リアクション機能の「clap(拍手)」で、参加者の皆さんがイベント開始時のイントロに合わせて反応くださって、公開収録を本当にしているような雰囲気でした。あたたかいな、と思いました。

oviceを利用し開催した2回のイベントは、ポッドキャストの公開収録だったのですが、まさに「一緒の空間で」収録に立ち会っている、という感覚がありました。

たくさんの参加者がいらっしゃったので、アバターが密集する状態にもなりました。そんな様子を目にして、物理的に隣にいるわけではないけれども、これまでのオンラインでのイベントと比べて、参加者の皆さんへの親しみがわきました。こうした時間が、本当に楽しかったです。

▲第1回のイベント。テーマは「メタバースを話そう」登壇者の周りに参加者が集まります

ーイベントでは、参加者の方とはどのようなやり取りをされたのでしょうか。

杢田:
最初に登壇者のトークセッションを設けまして、その後に個別質問タイムとしました。

冒頭では、AとBのエリアがあるレイアウトを用意して、皆さんに質問を投げかけて、回答の方に移動してもらうということをやりました。「今日はリモートワークでしたか、それとも出社していましたか?」といったような、簡単に答えていただける質問をいくつか用意して、アバターで移動してもらうんです。

問いかけに応じてアクションしてもらうというのは、まさに、イベント会場に一緒にいるような体験だなと思いました。すごく臨場感がありました。

▲AとBの回答に分かれる参加者たち(第2回)

参加者の「感想」量が段違い チャット欄の盛り上がり

ーこれまでのイベントと比べて違いを感じた場面・共通していると感じた場面はありますか?

杢田:
チャット欄を活用されているのが印象的でした。登壇者のお話を聞きながら、どんどんご自身の職場での体験などを書いてくださって、感想を寄せてくださって。こうした様子を見て、参加者の皆さん同士で、お話をされながら参加いただけているんだなと感じました。

オンラインのイベントで、質問をリアルタイムで受け付けるという試みはこれまでにしたことがあるのですが、今回参加者の皆さんが書き込んでくださった量は段違いでした。リアルのイベントでも、このように参加くださる方がご自身の感想をリアルタイムでシェアするということはそんなにないと思いますので、とても記憶に残っています。

同じ空間にアバターが並んでいるとしゃべりやすい…ということがもしかしたらあるのかもしれないですね。オンラインイベントでは参加者のお顔は映さないことが多いと思います。なので、参加者目線でいうと、周りにどのくらい・どんな感じで参加されている方がいるのかというのが把握しにくかったと思うんです。それがoviceだと周囲が見えるので、発言しても大丈夫そう、という安心感が生まれたのかもしれない、なんて想像しています。

結果として、今回のイベントでは、参加者の皆さんに「話を聞くことに専念する」というのとは異なる形で時間を過ごしていただけたように思います。

中島:
リアルと同じだと感じたのは、会場での誘導ですね。イベントでは、ovice会場に入場された方を誘導する係が入口付近で待機していました。この係が、イベントエリアまで参加者をご案内し、誘導を完了しては入口に戻り次のお客様対応をする…というオペレーションでした。その光景は、リアルと変わらないなと感じました。

ー参加者の方たちと登壇の皆さん、参加者同士の音声での会話も盛り上がったのでしょうか。

杢田:
トークセッションのあとの個別質問タイムでは最初質問がちょっと出づらくて、皆さんやっぱり緊張や遠慮されているのかなという印象がありました。ただ、お一人が話してくださると、そこから続いて発言する方もいて、お話が広がっていっていました。

ー「oviceならでは」と感じられた出来事はありましたか。

中島:
“おしのび”のような形で著名なPodcasterさんがいらしてくれていて、会場で「あっ」となったこと、ですね。ビデオ会議ツールだと、こうした出来事にはなかなか遭遇しないかと思います。

リアルでも名札をつけていてくれるわけではないので、お名前と顔が一致していない参加者にとってはすぐに気付けないかもしれないですが、oviceならアバターに名前を表示しているので気付けます。これはoviceならではの体験だと感じました。予期していなかった知人・友人の参加に気付く、ということもありそうですよね。

対面以上に意見を共有しやすい?oviceでのコミュニケーション

ーoviceのどういった機能や体験を評価いただいていますか。

中島:
ビデオ会議ツールの場合、参加者にとって発言するハードルがかなり高い気がします。社内のビデオ会議でも、話す側と聞く側にどうしても分かれてしまいますよね。oviceはこのあたり、フラットに交流しやすい仕組みになっているのかなと思いました。

リアルの会議でも話す人と話さない人が分かれてしまうという現象は多いと思うのですが、oviceならチャットだとかリアクションだとかが使えるということから、もしかしたら対面以上に意見を共有しやすい、ということがあるかもしれないなどと考えました。

杢田:
グループ分けが本当にしやすいですよね。目印になるものを掲示しておいて、参加者には「この周りに集まってください」とご案内をして、自由に集まっていただけます。

▲登壇者の方のお写真を掲示して、参加者にはお話を聞きたい方のエリアに集まっていただきました(第2回)

杢田:
今回のように複数の登壇者の方が分かれて交流会を開催している場合には、途中で別の方のお話を聞きに行きたい、となった際に参加者の意思だけで移動できます。リアル会場のような自由さがあって良いなと思います。

以前あるシステムでイベントを開催した際に、グループ分けの操作を誤り、意図したとおりに設定できていなくて苦労した経験もありまして、oviceのこうした特長は運営者目線でもありがたいと思いました。

中島:
会話のオブジェクト(ミーティングオブジェクト)に繋がっている人の声の届く範囲を調整できるので、リアルの交流イベントと異なり「遠くて、または周りが騒がしくて、声が聞こえにくい」「参加したいのにイスが足りない」ということがないのも利点ですね。

集客の工夫は?アンケートでは回答者の83%の方が「満足」

ーイベントには集客の悩みがつきものかと思います。どのような工夫をされましたか。

杢田:
告知では、メタバースに対して難しいイメージが浮かばないように気をつけました。「皆さんもぜひアバターになって、朝ポキやoViceのメンバーのトークをお楽しみください」というようなお誘いと、最低限の注意事項として推奨環境をお伝えする、というような形で告知文を用意しました。

中島:
「やってみたら手軽で、楽しい」ということをどれくらい伝えられるかが、今後の集客の要になるかなと思っています。

ー参加者のご感想にはどのようなものがありましたか?

中島:
参加いただいた方の中には50~60代の方も少なくなかったのですが、イベントのアンケートでは、操作に不便を感じたというようなご意見は見かけませんでした。

アンケートではトークセッションについて5段階評価で満足度を回答いただいたのですが、5点と4点を付けてくださった方が、全体の83%にもなりました。自由回答では「普段遠くにいる人たちがすごく近くにいるように感じ、とても親近感がわきました」「想像以上に、他の参加者の方たちと空気を共有している感覚があった。操作も直感的で分かりやすかった」というような感想をたくさんいただいています。イベントの熱量はやはりリアルが一番だと思うのですが、それに近い形のことが場所を選ばずに実現できたように思います。

【第1回、第2回イベントの内容をお聞きいただけます】

朝日新聞ポッドキャストにて、イベントの第1回、第2回のそれぞれの内容をお聞きいただけます。

【開催終了】第3回「朝ポキ in ovice ver3.0; AIと私たちの未来を話そう」イベント概要

ChatGPTが話題になっていますが、AIの進化によって、わたしたちの生活はどう変わっていくのでしょうか。

AIと私たちの未来について、withnews編集長の水野梓、オピニオン編集部の高重治香、朝日新聞ポッドキャストの神田大介チーフパーソナリティが、oVice代表取締役CEOのジョン・セーヒョン氏を交えて話します。

会場はメタバース「ovice」にある朝日新聞ポッドキャストのオフィスです。

日時:2023年6月5日(月)19:00~21:00(予定)
場所:オンライン(oviceサイト内)
参加費:無料
定員:先着400人
応募締切:イベント当日の6月5日(月)18時59分までお申し込みいただけます。 ※定員に達したところで、応募を終了いたします。

出演者:
水野梓 withnews編集長
高重治香 オピニオン編集部
神田大介 朝日新聞ポッドキャスト チーフパーソナリティ
ジョン・セーヒョン oVice代表取締役CEO

スケジュール:
19:00~20:30 トークセッション「AIと私たちの未来を話そう」
20:30~21:00 個別質問タイム
        ジョン・セーヒョン、水野梓、高重治香、神田大介と交流できます。

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